レイヤリング・・・コンポジットレジンを使用した自然な仕上がりの充填技術

コンポジットレジン」という樹脂を、層をつくるように重ねていく手法。コンポジットレジンは、エナメル質にも象牙質にも接着することが可能なほか、さまざまな色のレジンを重ねていくことで自然な仕上がりを実現することができる。聖母歯科医院では、ゲストの歯により近い色、質感を表現するため、100種類以上のレジンを常備している。

以前は、歯の噛み合わせの部分にコンポジットレジンを使用することはよくないとされていた。コンポジットレジンは、金属やセラミックスに比べて柔らかく減りやすいほか、プラスチックと鉱物の複合材料であり、対となる歯を傷つけると考えられていたからだ。

「情報収集を怠っている医師はいまだに噛み合う部分には使いません。しかし、コンポジットレジンに含まれているのは、鉱物といってもナノレベルの球状の石。対の歯に対する攻撃性はほとんど無視しうるものです。また、減るのであれば、メインテナンスを行って、足せばいいだけ」(豊山院長)

金属やセラミックスは、スピードは遅いものの、次第に減っていき、機能は緩やかに落ちていく。一方、コンポジットレジンの場合、減りやすいものの、適切なメインテナンスを行えば、半年、1年経つと機能が戻るという。

また、前歯などが欠けた際も、レイヤリング技術によって「足す」ことで、歯を削らずに、自然に仕上げることができる。

2010年3月30日掲載

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